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オープンスペース|空地

レポート

団地のソトにお泊まりしちゃう!? 1000人が訪れた「DANCHI Caravan」で“もしも”に備える

東京都町田市にあるUR賃貸住宅「町田山崎団地」。東京都心から電車とバスを乗り継いで1時間ほどの場所に位置し、約4000もの住戸が立ち並ぶ巨大な団地です。この団地内の広場に3月、突如複数のテントが現れ、多くの人々でにぎわいました。

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団地にはこんなに広々とした空間があることにビックリ! 団地内外の人が集まってきました

これは、今年で3回目を迎える「DANCHI Caravan in 町田山崎」の様子です。防災をテーマにしたプログラムで、UR都市機構と団地の自治会・自主防災会が主催。東日本大震災から6年が経過しようとする2017年3月4日、5日の2日間にわたり開催しました。町田市が後援、無印良品が企画・運営を担っています。発起人の1人であるUR職員がレポートをお届けします。

団地の豊かなソト空間でテント泊!

町田山崎団地は1968年から69年にかけて建設された、首都圏でも最大規模の団地の1つです。多摩丘陵の丘の上に建設され、豊かな屋外空間を誇ります。

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団地の中にはクラインガルテンと呼ばれる共同菜園、田んぼもあります

その外部空間の魅力を伝えつつ、防災意識を高めるための企画の1つが「団地deキャンプ」。団地内の広場にテントを張って、一夜を過ごします。団地内に加えて、外の地域からも参加者が集まる人気企画で、今回は家族連れを中心に12組41人が参加しました。

みなさんはテントを組み立てたことはありますか? キャンプ場など限られた場所では使うものの、なかなか日々の生活で使うことは少ないかと思います。組み立てるのが物凄く難しかったり、片付けが面倒だと思ってはいませんか?

でも実際に体験すると、テントの組み立てを実はすごく簡単なだけでなく、寝心地も決して悪くない……。それどころか、朝日とともに目を覚ますのが心地良いのです。筆者も一緒に楽しみました。

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団地にテントが並ぶこの風景を見ると感動します

産官学民で盛り上げる

DANCHI Caravanでは、この他にも防災をテーマにした様々なワークショップや体験型の企画を実施。たくさんの子供たちの笑顔が見られました。

いつも追いかけっこをしている広場に、ハンモックやたき火、花植え体験や紙飛行機づくり、起震車や被災地のグッズ販売など様々なコンテンツが集まりました。

イベントの運営協力には地元メディアであるエフエムさがみやJ:COMをはじめ、桜美林大学、コールマン、警視庁町田警察署など13もの企業・団体が参加しており、産学官民の取り組みとして、地域が一体となって盛り上げています。

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まだ肌寒い時期にもかかわらず、両日で約1000人もの来場者がありました

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ハンモックは子供たちに大人気。元気な声が会場中に響きます

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地元の紙飛行機倶楽部の方から本気の紙飛行機を学ぶ真剣な眼差し

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夕方からはキャンプファイヤー! 会場は最高潮に盛り上がりました

例えば、奥多摩を中心に木を使った事業を展開する「東京・森と市庭」による木育ワークショップ。

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「丸太コースターづくり」はタイトルの通り、丸太を切るところから始めます。体験を通して、資源の大切さを学びます

東京の多摩産の木材を使った「箸づくり」や「丸太コースターづくり」、「まな板づくり」を体験しました。日常生活ではあまり気にしていない自然との関わりについて、“楽しみながらモノをつくる”ことで、地元にある豊かな森林を少しでも認識してもらえたのではないでしょうか。

防災を通じて人の輪を広げ、地域コミュニティを活性化

日ごろ身の回りにあるものを使って、もしもの時に備える知識やテクニックを学ぶこと、それこそが無印良品が提案する「いつものもしも」。誰もが参加できるコンテンツとして、節水調理法や乾物をつかったレシピなどを体験するブースを設けました。

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無印良品による「いつものもしも」コンテンツ、子供も大人も真剣に実践しています

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「いつも街に花を」では、多くの方に色とりどりの花を植えて頂きました。見るだけで元気と笑顔があふれてきますね

DANCHI Caravanでは、団地の広場という日々の生活の中では何気なく利用している場所を使い、“防災”というキーワードを通じて、参加した街の人々の存在を感じることができます。同じ時間を共有することによって輪を広げ、様々なコンテンツによって地域コミュニティを活性化させることができるのではないでしょうか。

第3回 DANCHI Caravan in 町田山崎

場所 町田山崎団地(東京都町田市山崎町2130)
日程 2017年3月4日(土)・5日(日)
主催 町田山崎団地自治会、町田山崎団地自主防災会、UR都市機構
企画・運営 無印良品(株式会社良品計画)
運営協力 有限会社石川農園、株式会社エフエムさがみ、桜美林大学、一般社団法人グランハート、警視庁町田警察署、コールマンジャパン株式会社、株式会社ジェイコムイースト町田・川崎局、忠生第2高齢者支援センター、東京消防庁町田消防署、株式会社東京・森と市庭、町田紙飛行機倶楽部、株式会社URコミュニティ、株式会社ルネサンス(50音順)
後援 忠生地区協議会、町田市
ウェブサイト UR都市機構 | O-LDK  Facebookページ

All Photos by UR都市機構 Text: 所 芳昭(UR都市機構)

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