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なぜパブリックスペースでDIY屋台を使うのか?まちを自分ゴト化する手法を考える

近年、パブリックスペースを活用していく中で、DIY屋台の事例が増えています!
パブリックスペースでDIY屋台を使っていく、その意味を「オリジナルDIY屋台」のクラウドファンディングのプロジェクトや他事例とともに、考察してみたいと思います。

リヤカーゴ

例えば、リヤカーゴ。
広島県尾道市発のDIY屋台です。
リヤカーに木製のハコ、そして、パラソルが挿入された、屋台です。リヤカーを土台にすることによって、モバイル性の高いものになっています。

パブリックスペースや、様々なフェスで使われますが、即日設営、撤収が求められる中で、モバイル性は出店者や運営者の負担を和らげます。同じことをやるのでも、大変なことには長続きしない。屋台に限らず、パブリックスペースを使っていくには、ツールの課題も多くあります。

また、オープンソースで、図面が公開されていることも、他地域に普及した要因でもありますね。

過去に、ソトノバ記事でもご紹介した、福山の事例でも、リヤカーゴは使われていました。

ミチを楽しむとヒトが変わり、マチも変わる!? パブリックマインドを育てる社会実験「OPEN STREET FUKUYAMA」

 

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センダイヤタイ

もう一つは、センダイヤタイです。名前の通り、仙台発のもの。
ソトノバでも、過去に記事になっています。

仙台のオープンスペースに屋台が復活!?屋台じゃなく「ヤタイ」??

こちらもDIYで制作し、みんなでお金を出し合い、みんなで稼ぐというもの。今では、東北を中心に様々な地域に展開しています。DIYが簡易にできて、設営もしやすいということも普及の要因かもしれないですね。

 

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こちらも、図面公開されています!

クラウドファンディング挑戦中!

そして、現在、アーバンデザインセンター大宮|UDCOのほか、ソトノバもサポートしている、さいたま新都心の実験フェス、「パブリックライフフェスさいたま新都心2018」で、「オリジナルDIY屋台」を12台製作するために、クラウドファンディングに挑戦中です!

オリジナルDIY屋台とは

「オリジナルDIY屋台」。
文字通り、独自のデザイン・やり方で、DIYでつくる屋台ですが、こんな良さがあります。

まちの経済に小さく介入するコミュニケーションツールです。

飲食や物販でも、売り手は気軽に出店でき、売り手と買い手は面と向かって話すことができる

そういった強みを持っているのが、屋台の良さだと思います。
そして、屋台をつくり上げるプロセスをまちの皆さんと共有するのが、「オリジナルDIY屋台」です。

「オリジナルDIY屋台」は、手軽に持ち運びでき、盤上を陳列棚やカウンターとして使用できるように設えます。また、軽トラ車などによる運搬もできるようにサイズを設定します。

ひとつの屋台を組み上げるのは確かに大変です。しかし、苦労しながら完成させたときの感動、屋台がまちなかで使われている風景を見たときの歓びは、何事にも変えがたいもの。この想いが屋台への愛着、ひいてはまちへの愛着を育むものだと僕たちは信じています。

屋台は、まち、都市の原点!

屋台は、価値の交換の舞台であり、都市の原点でもあるのですよね。

まちの原点ってご存知ですか?

「市」。つまり、マーケットなんです。

そこには、出店者(売り手)と消費者(買い手)の価値の交換による経済活動と、出店者同士、出店者と消費者との会話が、まちのコミュニケーションが溢れることで、まちに活気と交流が生まれます。

しかし、現代のまちは、高度化し、建築やビルにチェーン店が入り、便利になってきています。また、ネット社会やフリマアプリのようなシェアリングエコノミーなどで、自宅にいても手軽に、安価にモノを受け取れるようになりました。

便利になっていく一方で、何かが失われていないでしょうか?

それは、元々あった、買い手と売り手のコミュニケーションです。価値の交換による経済活動は複雑化し、買い手と売り手は見えにくくなり、また直接見えていなくても、モノその価値がしっかりしていれば、経済活動は成立しています。

でも、まちにとっては良くないこと。人が出歩かなくなり、会話が失われれば、まちの価値は下がっていくでしょう。

まちでの売り手と買い手のコミュニケーションの機会として、DIY屋台ができること!

DIY屋台ができること、クラウドファンディングページで紹介しています。

私たちは、まちでの売り手と買い手のコミュニケーションの機会として、「オリジナルDIY屋台」を作ることにしました!

・屋台があれば、近隣のテナントでも気軽にまちで出店できます!

・屋台があれば、スタートアップ、起業したい若者でも気軽に出店できます!

・屋台があれば、モバイル性もあり、準備や撤収が気軽にできます!

・屋台が「オリジナルDIY屋台」であれば、屋台をつくるプロセスから誰でも参加でき、まちや屋台に愛着がわき、参加度が高まります!

・「オリジナルDIY屋台」はまちのホームセンターの協力で、屋台づくりも人目に触れることで、屋台づくりをまちへ発信し、DIY好きや興味ある人と一緒に屋台づくりのプロセスをつくっていけます!

オリジナル屋台を一緒に制作する仲間も募集!

DIY屋台だからこそ、誰かがつくったものではなく、自分たちでつくれますよね。

このクラウドファンディングでは、オリジナル屋台を一緒に製作する仲間も募集します。

がっつり屋台をつくりたいという方は【DIY部】に、まずは簡単な組み立てをしてみたいという方は【DIYワークショップ】に。作業のレベルに合わせて参加のメニューを2パターン用意しました。

DIYが好き!DIYをはじめてみたい!という方、私たちと一緒にオリジナル屋台をつくりませんか?

【DIY部】
活動期間:9月16日~10月14日の土・日・祝日(予定)
活動内容:資材の加工、組み立て、DIYワークショップの企画・運営
場所:さいたま新都心周辺

【DIYワークショップ】
開催日:9/29,9/30,10/6,10/7,10/8(予定)
内容:パーツの組み立て
場所:さいたま新都心周辺
※小学生以上参加可。中学生以下の方は、大人の方同伴でのご参加をお願い致します。

屋台をつくるプロセスに参加して、完成した屋台がパブリックスペースに展開され、屋台を舞台に出店者や利用者が、会話や交流、モノの購入など、価値の交換が行われる、そんな風景やシーンをつくる。
そんな風景をつくるのは、誰かがつくるのではなく、自分でつくるということ。
誰もがまちに参加して、自分ゴト化していく、一つの小さなきっかけかもしれません。

ぜひ、クラウドファンディングプロジェクトも、ぜひご覧ください。

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