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ソトノバ・ラジオ#17 | 小松浩二さん|NUMAZU OPEN AIR|REFS|lanescape

ソトノバ・ラジオ#17を紹介します。

ソトノバ・ラジオ#17のゲストは、小松浩二さん。
1979年沼津市生まれ。日本大学 国際関係学部在学中に一年間のユーラシア大陸横断の旅をする。世界のどの場所でも美味しいもの周りには笑顔が溢れる事を実感し、食に携わる事をライフワークにすると決める。 そしてこの旅で美しい場所、ワクワクする場所には人が自然と集まることも知る。
食品会社にてバイヤー業を務め、理想のおいしいものが溢れる売り場を作るため2009年に沼津で産直八百屋を起業。八百屋に来るお客さんの困りごとを聞きながら地域課題解決のキッカケになることを小さく始め、イベントの企画、地域メディアなどを立ち上げる。
2013年、狩野川河川敷を活用する社会実験事業に関わり、翌年にはこのエリアが「都市・地域再生等利用区域」に指定されBBQ場の運営やイベントの企画などに携わる。
2017年、公共と民間の狭間を面白くしようと、一般社団法人lanescapeを設立。公共空間と遊休不動産の活用を八百屋目線で実践なさっています。
八百屋目線とはどんな目線なのか、小松さんという人物についても聞いていきます。

パーソナリティは、ソトノバ共同代表の泉山塁威さん 。

ラジオの様子は、YouTubeの「ソトノバ・チャンネル」でもご覧になれます。この記事では書き起こしをお届けします。


YouTube:「ソトノバ・チャンネル」

泉山:
始まりました。ソトノバラジオ17回目を始めたいと思います 。本日のゲストは 、沼津で路上客席のNUMAZU OPEN AIRをやられている小松さんにお越しいただきました 。どうぞよろしくお願いします 。

小松:
お願いします 。

泉山:
それでは小松さんの取り組みや、小松さん自身についても迫っていければと思っています。ソトノバラジオは4人のパーソナリティーでこの時間にやっているんですけれども 、私のパーソナリティーの回は、パブリックスペースの実践者の話を聞こうという回です。

今コロナで、路上客席のコロナ道路占用許可というのがかなり注目されているテーマだと思っていまして、5月に路上客席の社会実験をやられた小松さんにお話をお伺いできればと思っております。よろしくお願いします。

まず小松さんについてお伺いできればと思っているんですけれども、今静岡県の沼津市で八百屋さんはやられているという事ですけれども。

小松:
八百屋がこんな場に呼んでいただいて大変恐縮なんですが、僕は当事者として道路を使ってきたりとか河川敷なども使ってきたりしたんですけれども、今日はその点についてお話できたらなと思っています。

泉山:
小松さんはずっと沼津なんですか?

小松:
12年前にUターンしてきて、東京の食品会社でバイヤーなどをしていたんですが、もっと地域のおいしいとか物語のある野菜とか加工品を販売できればと思って、もともと出身が沼津なんですけれども、沼津って何もない場所だなと思ってつまらないなと思ってきたんですが、戻ってきたらなんか面白いなという感じで八百屋を始めました。

泉山:
実家は八百屋ではないんですか?

小松:
八百屋ではないです。半年間かけて伊豆半島を回っていい野菜を見つけて、八百屋を始めたという感じです。そんな変わった八百屋をしています。

泉山:
そうなんですねなるほど。後ろにお客さんがいらしてますね。

小松:
ちなみにうちのスタッフもいます。今日はNUMAZU OPEN AIRなので、実行委員としてみんな来ていて、お母さんたちがいらしたりとか市役所の方も来ています 。

泉山:
お忙しい時間にありがとうございます。

小松:
どんどん道路に人が増えていくかもしれないので。

泉山:
分かりました。すごいですね。テレビの中継を見ているような感じですね。

それでは写真をご準備いただいているので、それに基づいてお話を伺えればと思います。今日4枚ありますね。では、こちらについてご紹介していただけますでしょうか 。

radio17-12011年に始まった「沼津ナイトマーケット」

小松:
今回道路使用の形で、OPEN AIR NIGHTという社会実験を行ったんですけれども 、このイベントがベースになっていると思います。

これが沼津ナイトマーケットというイベントで、2011年から始めたんですが 、これは震災の時に街中がすごい暗くて、その当時街中に若者がいないということでなんとかしたいなと思ったので、街中に机を勝手に置いてろうそくを立てて、若者がこういう事でやっているというのを道路に見せつけるというか、車で通っている人たちに見せつけたいなと思って、15人の会から始まったんですけれども。

毎月こうやって行くとその時ツイッターが最盛期だったので、おしゃれな感じであそこで面白いことやっているということで次の会では20人になって、その次の回には100人になってみたいな感じで、どんどん知らないうちにイベントじゃないですけど人が集まっていたという形で。

100人超えた時で、さすがにお店からちょっとはみ出てるという形では言えなくなってきたんですけれども、それが静岡県の県道なんですけど、県道の許可を取るのがすごい大変で、どうやって許可取ったらいいのかなと言って、いろいろ警察な方と県に掛け合って、最終的にこの形になって、イベントが2011年から去年までできているという形で。

この形としては、通常歩道の部分も会場として三車線車道があるんですけれども、その一車線を車線規制してそこでイベント時の歩道という形にして、警察の方からはこの三車線を全止めしてしまった方が絶対楽だよねという感じで、全止めしちゃいなよと提案されたんですけれども、僕らとしてはここを通っている車の人たちになんか若者が街中にいるというの見せつけたいということで、一車線規制だけにしました。

今回だとこの一車線規制も大変なので、歩道だけでやりたいなとか思ったりして、ナイトマーケットというイベントが今回の取り組みに繋がったんですけれども、どんどん規模を小さくしていたという。

イベントやるとどんどん規模大きくするというのが目的だったんですけれども、皆さんの声を聞いていると、人の賑わいのところに出店をしたいという声が多くなって、もともとこのイベントというのが近くの近隣のお店のものをテイクアウトして心地いい商店街にある机を使ったりとか、道路のすぐ近くに河川敷があるんですけれども、河川敷で食べてもらうという形で、イベントではなくて日常にしたいというベースがあったので、どんどんイベント化していく中で、最終的にはこの店舗で道路には出店者は置かないで通常お店を営業しているところは営業していただいて、ただ机椅子を置いておくだけという感じで余計な事はせずに。

イベントを小さくするということにすごく怖いとか感じていたんですけれども、小さくすることで、皆さんがイベントの中に日常につながるきっかけを見つけていただいたりとしたことで、規模を一旦大きくしたんですけれどもそこから小さくしたという感じで、店舗の方に負担がかからないことを模索したという形です。

泉山:
これは2011年ということなんですけれども、震災後に震災の影響とかでこれやろうという話になったんですか?

小松:
そうですね。本当に町が暗くて何ができるかってなった時に、その時自粛ムードもあったりしてイベントというのが正解か分からないんですけれども、自分たちが街を明るくしようということで、机を勝手に置いたという感じです。

怖かったのが若者が勝手に机を置いて騒いでいると思われたりしないかということで、一番始めとかは、私今八百屋をやっていて隣がわさび漬け屋さんなんですけれども、わさび漬け屋さんのわさび漬けを美味しく食べる会みたいな、そういう体で通った年配の方にどんどん座ってくださいと促して、バカ騒ぎをしているとは見られないようにしていた。

基本的には、若者たちが街を明るくしようとしているのを見せつけるような感じでした 。

泉山:
なるほど。今の写真は何回かやっての二回目とか三回目の写真ということですか?

小松:
これが2011年の後半の形です。2011年の初めはメディア的にやってみたいな感じというか、お店をここに出してしまったという感じで、なんとか最後にこの形になりました。

泉山:
今見ても一車線規制して止めて、歩道からはみ出て広く取ってたりとか、道路の活用としても非常に面白いと思いますね。

小松:
かなり苦労したんですよ。警察や県との話し合いで、警察の方は県がいいと言ったらOKですし、県の方は警察がいいといったらOKですし、いったりきたりで 。

泉山:
そうですね。都道府県道はいろいろ大変なところがありますね。次に2枚目に行きますね。こちらは先月の写真でしょうか?

radio17-2 「NUMAZU OPEN AIR」

小松:
NUMAZU OPEN AIRということで、今回4ヶ所の規制をして5月23日に開催したんですけど、2週間で許可を取って、今この写真は店舗の前に40㎝の占用許可を取りまして、店舗の30㎝と10㎝の占用のところに机を置くというところです。40㎝でやりました。

泉山:
この歩道で歩ける場所は何mぐらいなんですか?

小松:
2m50㎝ですね。

泉山:
歩道が2m50㎝あって40㎝だけ占有していると。国交省の2mの確保もちゃんとやっているんですね。
これを見るとパッと見歩道が狭そうな印象ですけれども、それでもちょこっと置けるというのがいい事例だなと思いました。

radio17-3 「NUMAZU OPEN AIR」には商店街も積極的な姿勢を見せている

小松:
ここは一番やりやすいというか、ここは沼津市道なんですけど、ここが通常から車の進入ができないので、許可だけ取ってしまえばOKみたいな形です。ただ机を置けばいいという感じで、このエリアに関しては飲食店さんもすごくやりやすくやったところです。上にアーケードがあるんですけど、来週に撤去になります。これからこの商店街もお金をかけてこのアーケードがどうやって使われるか、いろいろ模索というか活用方法をいろいろやりたいということで、商店街の会長さんもこういう取り組みに積極的で応援していただきました。

泉山:
ここはもともとホコ天でということで、やりやすかったと思うんですけども、けっこう保健所の屋外客席とか、保健所のことを気にしている人も多いみたいなんですけど、この場合の保健所はどうだったんですか?

小松:
保健所に関しては県によっていろいろあると思うんですけれども、静岡県さんはこの辺はゆるくというか、テイクアウトに関してもグレーというところもある中、今はいいよみたいな形であったので、そういう意味では保健所さんは衛生管理の下でみたいな形で、特別な指導や許可は取ってなくやっていましたね。

泉山:
そうなのですね。その辺地域差がありそうですね。あと実際やられていた時にソーシャルディスタンスとか皆さん気にされていると思うんですけれども、例えば席の配置とか、そういう距離みたいなところでやられていることはありますか

小松:
基本的に距離を取りましょうということで ポップを置いてみたりとか、促したりとかしたんですけれども、やはり難しいのが机をちょっと離しておいても、みんながちょっと 近づけてしまうということで。

皆さんしばらく自粛をしていてイベントではないんですけど、これをイベントとしてとらえる人も多く、人と人との距離が近くなってしまうこともあって、その辺をどうやって距離を取ってもらうかというのが、自治体だけではなくてそういうコーディネートをしないといけないなと思いました。

なので、皆さんテンション高くなるとどんどん近くなってしまうというのが課題点ですね。

泉山:
お酒入っているというのもありますし、ようやく解放されたというところもあるでしょうしね。

小松:
実行委員会としては密のエリアになっているところは注意をして、空いてるところや近くに狩野川の河川敷があるので、そこに移動させようとかいうことも考えたんですけれども。一番いい方法としてはやはり店舗さんに管理というか、お店の前の秩序を保ってもらうということが一番な気がしていて、話合いの中ではしたんですけれども、やはりそこまでは今回の場合はできませんでした。

泉山:
ではもう1枚行きましょうか。

radio17-4 沿道店舗との合意形成が路上活用の鍵となっている

小松:
こちらがもう1ヵ所許可とった場所で、こちらも沼津市道になります。許可自体は取るのが簡単というか、簡単といってもほかの市町村と比べたら大変かもしれないですけど、 自分もイベントを通じて道路の使用ができるところをここだったらできそうということを、いろいろな社会実験をして道路の活用を考えていたので、ここも割と沼津市さん的には行けそうだということで、前にも1度やったことがあったので、許可的には割とハードル低くできました。

ここで難しかったのが、この先にある駐車場にいく車の方たちに対して、説明が8台あったんですけれど、1件の方が仕事もあるしここ止められるのは困るということで、合意を取ったりするのが2週間でやったということもあって、そのタイミングが遅くなってしまったりというのがありました。

その辺が住民の方とか、実際にここを利用している方の合意形成が結構難しかったですね。

泉山:
さっきのアーケードの写真は普段からホコ天で、こっちは今回のために車を停めているという関係ですかね。

小松:
スナックの方はお店の前にタクシーが来ないとお客さん帰っちゃうから、とかいうお声をいただいたりとか、スナックの方とかは非日常を楽しみたいということで、外で子供の声とかが聞こえてしまうと日常になってしまうということで。

でもこれも声を頂いたので時間を例えば8時半までとか早めに終わらせるとか、タクシーが来た場合はちゃんと車道規制をしているお店がそこに案内したりとか、そういうことをすれば問題なくできるのではないかなと思いました。

今回いろいろご指摘をいただいたんですが、やったことによって課題の解決方法も見えてきた感じです。

泉山:
今回全部で何店舗くらいが参加したんですか?

小松:
参加というとイベント的になってしまうので、協力みたいな形で店舗自体は10店舗が協力していただいたんですが、基本的にはイベントではなくすごい大変だったのが、協力していただく店舗にイベントではなく、あくまでも社会実験ですということで、そこを伝えるのが10店舗が限界だったりして。基本的にはお店の前につく椅子を並べるだけですという形で、中には音楽をやりたいという方もいらしたんですけども、まあ待ってくれということで。

単なる机と椅子を置くことに協力していただくということで一番最初にやったんですけれども、10店舗くらいかなと思ったんですけれども、近隣のお蕎麦屋さんがお店の前にテイクアウトできる机を置いたりとか、エリアで協力店ではないですけれども、私たちもそういうことをやりたいという形で離れているところでも、今後うちの前でもやって欲しいからということで、簡単にできるものを用意していただいたりという形でした。

泉山:
今回の写真を見ると、店の椅子テーブルというよりは小松さんとかが準備された椅子テーブルなのかなという感じですか?

小松:
そうですね。一番初めはこの女性の奥にあるのがお寿司屋さんなんですけども、机と椅子を中から持ってきてみたいな形でお願いしたんですけれども、けっこう現実的にこの白いテーブル置いてあるのがお寿司屋さんのもので。

お寿司屋さんの前なんですけども、うちの机椅子は使えないという場合は、今回は実行委員の皆さんに用意をしていただくという形だったので、本来やりたいことと現実的なことっていうのが、今回2週間で組み立てたので、なかなかちょっとできなかったところもあると思います。本来はお寿司屋さんの机と椅子をいただきたかったです。

泉山:
ソーシャルディスタンス確保という、屋内も通常通り家具など置けないから、外に出してくるというのが運用的には楽ですよね。椅子テーブルとかって、これまでの震災以降からやられていたというようなイベントとかの蓄積で、こういった備品というのもお持ちなんですか?

小松:
わたくし商店街の理事長とかもしていて、机椅子は商店街の備品だったりとかスタンディングのテーブルもあってけっこう便利で、沼津で干物が有名で干物の木箱は捨てられてしまうものがあって、それをスタンディングのテーブルにしてそうすると、割と椅子が用意しなくてもいいので、箱だけ運べばできるという。

ちょっと写真がなかったんですけど、それもイベントの時にスタンディングの机も便利ということでつくって、すぐ近くの倉庫に置いています。

泉山:
沼津は5月23日ですから、佐賀県の翌日ですもんね。だから全国的に早い時期で仕掛けられたというところで、何か今日を改めてお話を伺って震災以降からいろいろイベントとか活動されてたというところの蓄積がやっぱりあるから、この2週間でできているのだなということを改めて思いました 。

小松:
テイクアウトでお店さんを応援しようと動きは、ゴールデンウィークまであったと思うんですけれども、その後がどうなるのかなと思って、やはりその客席大きくするというのがすごい現実的だなと思って。

今これができなくて今までやってきたことはなんだろうということを感じて、だったら今やるべきだろうという形で、すごいありがたいことに沼津市さんはこういう取り組みに関しては前向きにいろいろやってきたので、まちづくり政策課さんとかも協力していただいてという形ですね 。

今回場所選ぶ時も、市道だったらすぐいけるねというイメージが湧いたんですけれども、残念ながら今わたくしの店の前にある県道でやりたかったんですけれども、静岡県の方で県道に関しては なりハードルが高いよねということで今回はやめて。

今までの蓄積と行政の方との関係で今すぐできたのと、行政の方もすごく敏感というか、今回リノベーションスクールという遊休不動産の活用をやっていて、2月にやったメンバーでマーケットをつくろうというメンバーがいろいろ一緒に動いてくれて、そのコミュニティの信頼度がすごくあったので、行政の方もすごく協力して一緒に取り組んだというのがあります。

泉山:
言い出しっぺとゆうか、そのような感じでやろうと言い出したのが小松さんとかリノベーションスクールの方たちということですね。今回の路上席の社会実験で調査というか、データをとったりしていますか?

小松:
アンケート取りましたので、そのアンケート協力していただいたみなさんにもフィードバックしたいですし、行政の方にもフィードバックする形は行います。

泉山:
それはお店もそうですし、お客様という形ですか?

小松:
そうですね。けっこう皆さんすごい協力的な方が多かったんですけれども、中には感染の不安で今やっていいのかという方とか、自粛警察の方もいて、それは地元では言わず、他の団体さんが沼津でこういうことをやったというのを聞いて外でこう…みたいな感じで。

でもすごく気持ちはわかるなと思って、そういう方もご理解いただけるように、ご意見いただいたことはありがたいことなので、そこの意見を真摯に受け止めて課題を解決できるようにしたいなと思っています。

今まではいろいろな問題があっても、地域の活性化のためとか賑わいのためとかいう言葉が絶対的正義で、多少のことでも皆さん我慢していたんですけれども、今回皆さん本音で言っていただいたので、今回いただいた言葉にはちゃんと向き合うべきということですね。

今まで自己満足とか多かったじゃないですか?実際お店の役に立ってないということもあったような気がするんですけど、今回やってみてみんなが本音で言ってくれるという、今回その実行委員メンバーも主婦の方もすごい多いんですけども、いろんなところに意見を聞きに行ってこういう形がいいねとか聞いて、答えがない中にちょっとした答えをみんなで見つけ出そうという形で、行政の方にはできないことだと思って、市民の中でルールをつくるというか、改めてやって感じましたね 。

泉山:
まさに答えがないというか、皆さん立場も違うし、立場ごとに状況も違うという中で 一枚岩じゃないというか、いろいろな意見がある中で進めていくというような難しさがあるのかなという風に思いました。

今質問が来ているのでお伺いするんですけれども、さっきのスタンディング席の話でちょっと気になりますということなんですけれども、やっぱり客席を確保する時に歩道の確保が ポイントとなってくるという時に、さっきの40センチの話もそうですけど、いかに少ない占用面積でやれるかといったときに、スタンディングの利用状況みたいな事とかっていうのはどうだったんですかという質問があります 。

小松:
スタンディングははじめ皆さん座りたがるんですけども、意外とスタンディングで けっこう皆さん使っていました。それと同時に今回席数も少ないので、そこにずっと座って滞在してしまうとという感じもあるので、ある意味回転率をよくするためにという意味では、スタンディングもありなんだなという風に思いますね。

泉山:
僕も池袋のグリーン通りでスタンディングテーブルを使ったことがあるんですけれども、みんな立っているから適度な自分の距離というのを座っているよりも取りやすかったりもしますよね。回転率みたいな効率みたいな話もありますけれども、スタンディングも有効だなという風に思います。

もう1つきているんですけれども、今回外に席を出したことで飲食店さんの売上とか反応とかはどうだったんですか?という質問があります。

小松:
売り上げは上がった形です。僕はけっこう実行委員のみなさんに任せて周りの10店舗の協力店がいると言ったんですけども、それとは違うお店にちょっと行ったら、意外とそれをやっていないとガラガラだったりして、明らかな感じでした。

お店の方の反応としては引き続きやってほしいという意見が多かった。ただいろいろな意見があって、継続していくためにはただ机を置くだけという形で無理なくやって欲しいという声もあるし、ちょっと年配のバブルを知っている方たちは、そんな地味なものじゃダメだと言って、もっと人集めろみたいな感じもあったりとかしたんですけども、ほんといろいろな声がありました。

もっといろんなことをやりたい人もいると思うんですけど、ぼくらはまあまあと言って相談しながら、ちょっとずつこれからそれやりましょうという形で繰り返してました。

泉山:
今回初めてやったときの期間というのは何日ぐらいだったんですか?1日でしたっけ ?

小松:
17時から21時までです。1日だけで、ちなみに4回規制を取ったんですけども、毎週土曜日開催みたいな感じで。でも皆さんの意見を聞くのにいろいろ時間がかかったという形で。1回やって3週間後に2回目みたいな感じで、17時から21時30分までで夜の時間だけ変更しました。

泉山:
すでに2回やられているということでですね。その1日だけというのが運営上の限界というか、そういうことなのか、許可の問題なのでしょうか?

小松:
運営上の問題と、先程車止めしていつもいるところに関してはそれはぜんぜん大丈夫な気がしまして。

車線規制をして車が入れなくなったところに関しては、そこを1日止めてしまうのはきついなという感じがあって、自分としては毎日で時間も節度がある時間までという形がベターかなと思っていたんですけれども。さっきの場所に関してはなかなか 1カ所だけができるんですけども。

他の場所ができないかなあと思ったんですけれども、今なんとかこの通りは静岡県さんがもっと道路使っていこうというお達しが出たので、ここに関してはけっこう歩道が広いので、2mの歩道がとれるので、ここは何度か許可をとって、毎日というか毎時間規制ができるという形でやっていこうと思います。

泉山:
やっぱり歩道がある場所とか、さっきのアーケードの常時ホコ天というようなところは非常にやりやすくて毎日でも行けるけど、車を止めなきゃいけないところは1日とかになってしまうという感じですかね。

小松:
あと住んでいる方のどうやってご理解を得るかというか、うるさいことをいつもやってるのはどうかと考える方がいるところに関しては、けっこうハードルが高かったですね。静かに住みたいという気持ちがあるので、規制をしても騒音だったりとかも行政の方がつくるのではなく、市民のルールというか、どうやって秩序を保てるかという所を考えています。

泉山:
商店街だから、お店の上に住んでいる方もいらっしゃるということですね。

小松:
今回国交省さんが6月5日に占用の緩和がされた時に、皆さんパリみたいなテラスに例える方が多かったんですけれども、やり方によっては言葉悪いですけれども、タイの夜市みたいな賑やかになりカオスになるので、ちゃんとルールがないといけないと思っていて。

行政の方がいいよと言っても、それがトラブルが起こった時は継続的ではないので、パリみたいにすごく節度のある使い方をした方がいいのか、そこをどうやって皆さんに理解していただくという形で。そこは店舗の皆さんに協力していただいたりしないとできないのかなと思います。

泉山:
戦後の闇市みたいな無秩序に出てしまっては、その後また規制をするみたいなことになりますし、持続的に考えるということはルールだとかマネジメントみたいなところも大事になりますよね。

他のところであるような、オープンカフェとかお店の方とかが席を出す時に出店料をいただいたり、道路占用料は今回無料だと思うんですけれども、皆さんが動かれている運営費みたいなことを出店料をとって、少し補填するみたいなことも他の道路空間の活用とかであるのかなというふうに思うんですけれども、今回のお店との関係というのは何かありますか?

小松:
今回1回目が1000円だけいただいたんですけれども、2回目にお金をいただかなかったのが、協賛にした方がお店からみたいな感じで、変な話お金を取ってしまうとお店さんが 受動的でやってくれるだろうみたいな感じで受け身になってしまうなと思って。そうではなくて、お店さんが自発的にみんなでここをエリアをしっかりつくっていこうという感じで。

けっこうその1000円を払っていただいただけでも、意識が変わって受け身になってしまうので、協賛という形でお客さんが来たからありがとうねという形で、そこに実行委員会の運営の中に入るような形だったりとか、地元の企業さんが自分たち飲みたいからそこに、と入っていただく形がいいのかなと思っています。

泉山:
今回飲食店さんが大変な状況っていうのもありますし、一方で小松さんたちの運営という部分もいろいろかかる部分もあると思うので、その辺りがちょっと難しいところですよね。そのところは実践を重ねて模索しながらやっていくしかないですね。ありがとうございます。

そろそろ時間にもなってきているんですけれども、小松さん今後やりたいこととか、今やられているNUMAZU OPEN AIRの取り組みの展望というか、今後に向けて何か一言いただければと思うんですが。

小松:
そうですね。コロナだから新しいことをというわけではなく、沼津の場合、今までやってきたこともという形でなので。

この道路とすぐ近くに河川敷があるので、河川敷にはソファーを置いたりしてやっているので、皆さんがこれをきっかけに外の心地よさというのを改めて気づいていただいたりとかというのと、やはりいろいろ規制も、自分も県道の占用許可とか、商店街の理事長としてがんばりたいなと思っているんですけれども。

お店の方がやはり、その秩序を一緒につくっていくみたいな形づくりをすれば、町の文化道になるような気もするので、そういう街に沼津がなるような気がします。いろんな地域のローカルルールがいろいろあって、みんなでそのローカルルールをつくっていこうという形なんですけど、今回これをきっかけに改めて何ができればいいなと思っています。

泉山:
さっきの話でもそうですけど、お店一店舗一店舗が自分たちがやっているみたいな、主催者みたいなそういうふうな思いがありますね。それで沼津全体を盛り上げようというマインドっていうのがすごい大事だなあと思います。

まだまだ聞きたいことがあるんですけれども、これくらいにしておこうかなと思います。ありがとうございます。

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