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ソトで開催!自分たちでやってみる『場』の運営とは?【ソトノバLOCAL@みなまきラボレポート】

新たにアクションを始める地域に訪問・密着し、ソトを楽しく豊かに使いこなすためのアイディアを発信していく「ソトノバLOCAL」がいよいよ始動しました。その第1弾である横浜市旭区・相鉄いずみ野線の南万騎が原(以下、みなまき)にある「みなまきラボ」は、地域の魅力を発見し、地域の未来を考え、創りだし、発信していく、開かれたまちづくり拠点として今年の6月1日にオープンしました。

「みなまきラボ」は、運営事務局であるオンデザインパートナーズに加え、運営パートナーとして横浜を中心に活動する企業やNPO等の6団体により週替わりでのイベントやワークショップを開催。みなまきの、さらには相鉄いずみ野線沿線のこれからのまちのあり方について模索しています。

ソトノバも運営サポータ―として、メディア発信だけでなく、各パートナーと一緒にレビューを行うイベント「ソトノバLOCAL@みなまきラボ」を開催します。

今回は、これまでの各パートナーの活動レポートと8月5日に開催した「ソトノバLOCAL@みなまきラボ #1 自分たちでやってみる「場」の運営とは?」のイベントレポートをお届けします。
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いつもの駅前広場にスパイスを。『ソト』で開催!「ソトノバLOCAL」

ソトノバでは、週替わりでイベントを行う各パートナーが一堂に会し、お互いの活動を一緒にレビューする「ソトノバLOCAL」を開催。せっかくレビューをするのであれば、地域の人にもみなまきラボを知ってもらう機会にしよう!ということで、より多くの人が通りかかる駅前広場―ソト―での開催となりました。

帰宅時間ということもあり、電車が到着するたび、駅前広場には多くの人が流れてきます。皆さん、いつもとは少し様子の違う駅前広場の様子に少し足を止めます。駅前の一角にあるスーパーで買い物するお母さんを待っている間、興味を持った子供たちが聞きに来るといったシーンも見られました。
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ソトでの開催!日が暮れると暑さも和らぎ、快適でした!photo by RuiIZUMIYAMA
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小さな子供たちも興味を示し立ち寄ってくれました!photo by ShihonaARAI

「まずはやってみる」各パートナーによるプロジェクトの情報シェア

オープンから2ヶ月が経ち、地域のひとにもじわじわと浸透しつつある「みなまきラボ」ですが、まだその認知度は低く、「なにをする場所?」と思っている人もいるのではというのが実態です。

みなまきのこれからを考えるキックオフの年となった今年度は、運営パートナー等が週替わりで、自主企画や新企画を実施。次第に、あらゆる主体を巻き込んで、これからのみなまきを考えると同時に、地域の拠点としてのみなまきラボのあり方についても検証していきます。

いずれ、「わたしたちのみなまきは、わたしたちで盛り上げる」そんな主体をつくり、自立するまちにしていくためには、まずは我々運営側がみなまきを、みなまきのひとの想いをもっと知っていくべきなのでは?ということで、オープンからの2か月は、運営側が「自分たちで使ってみる」という観点のもとイベントが企画・実施されました。

それではここで、各パートナーによるプロジェクトの紹介をしていきましょう!
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オンデザインパートナーズ:みなまきのくらしを考える展

今回のみなまきラボの運営事務局でもあるオンデザインパートナーズでは、「みなまきのくらしを考える展」を実施しました。

期間中、みなまきラボには、インフォグラフィックにまとめられたみなまきのくらしのデータが展示され、訪れた人からの「まちなかにあったらいいな、〇〇な場所」を募集。みなまきラボの壁は、地域のひとが描くこれからのみなまきの姿で埋められていきました。

次回の「みなまきのくらしを考える展」では、今回であげられた地域のひとからの声を、もう一度振り返り、さらにアンケートをすることで、みなまきの広場やみなまきラボ、さらにはまち全体でできることを考えていきます。
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「みなまきのくらしを考える展」のようす photo by オンデザインパートナーズ

山手総合計画研究所:ランタンプロジェクト

横浜を拠点に都市デザイン・まちづくり・建築等の設計などを手掛ける山手総合計画研究所では、ソーシャルランタンプロジェクト「みなまきホタル」を実施しました。

駅前広場で開催したソトノバLOCALでも一役買ったソーシャルランタンは、百円均一にあるボタン式LEDライトと駄菓子屋でも見かけるプラスティックネコ瓶でできる超お手軽ランタンです。(たったの216円也!)
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ボタン式LEDライトとネコ瓶でお手軽ランタン photo by 山手総合計画研究所

住宅地で夜になると真っ暗になるみなまき周辺。「みなまきホタル」は、そんな帰り道に不安を抱えるみなまきの住民にランタンを一晩レンタルする試みです。実はこのランタンの中には、使った人が次の人へのメッセージを書き込むノートが入っており、みなまきの人と人とをつなぐ仕掛けもがされています。

レビューでは仕掛け人の山手総合計画研究所・片岡公一さんより貸出実績と利用者の傾向についての報告がされました。開催4日間で貸し出したランタンは27個。当初、ユーザーとして見込んでいたサラリーマンは、興味は示すものの、なかなか借りていく人はいないようで、実際は子どもたちに人気だったとか。はじめての試みを終えて見えてきたものは「エリアの偏り」と「利用者の読み違え」であったと話します。実際、帰り道が本当に暗くて危ないという駅の反対側。第2弾では、駅前広場での貸し出し等、シーンを変えることで新たに見えてくる発見があることに期待です!
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ランタンは子供たちに人気! photo by 山手総合計画研究所

ノガン:みなまき直売所

デザインの力で社会的課題の解決を実践する横浜の創造代理店・ノガンは、横浜野菜を直売するミニマルシェ「みなまき直売所」を開催しました。車で10分も走ればある畑で野菜づくりを行う農家さん自らがみなまきラボに訪れ、野菜を販売しました。

実は少し走れば畑も多くあるこの地域。とはいえ、知らないとなかなか地元の野菜を手に入れる機会が少ないのが実態です。「みなまき直売所」では、実は近くにいても顔を合わせる機会がないつくり手と地元で暮らす人々をつなぎ、各家庭に届けるプラットフォームとしての役割を果たしています。

今後は、「売る」、「買う」の関係だけでなく、一緒に「育てる」や「料理する」、「食べる」など『食』を通した地域のつながりづくりに期待です。
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「みなまき直売所」では、生産者の方が直接、販売も! photo bycノガン

stgk inc.:「森のかけら」展示会をしよう!WS&「森のかけら」展示会

みなまきの駅前広場のデザインも手掛けたデザイン事務所であるstgk inc.では、みなまきラボのすぐ隣にある柏町市民の森で採集した植物を展示するプロジェクトとして「「森のかけら」展示会をしよう!WS」&「「森のかけら」展示会」を実施しました。

「「森のかけら」展示会」の実施に先立ち行った「「森のかけら」展示会をしよう!WS」では、横浜市北部公園緑地事務所の樹木医の先生によるガイドのもと、柏町市民の森愛護会の方や近隣小学校の先生などが集まり柏町市民の森の探検からスタート。参加者それぞれが、先生から聞いた植物トリビアをメモに取り、展示用のボードにまとめました。
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「「森のかけら」展示会をしよう!WS」のようす photo by stgk inc.

「「森のかけら」展示会」では、それら25種類のボードに加え、柏町市民の森やワークショップ風景のフォトギャラリー、植物図鑑の閲覧コーナー等を用意。展示期間中の3日間は、同愛護会の方々も交代で常駐し、自ら来場者に説明いただくシーンも。

柏町市民の森には、キウイフルーツやアケビ、サンショウなど身近な植物も多く育っているようで、来場した方々にとっても、自分のまちの新たな発見の場に。さらに、地元の方々自らが展示会をゼロから作り上げ、運営してきたプロセスは、これからのみなまきラボのあり方を考えるきっかけにもなったのではないでしょうか。
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「「森のかけら」展示会」開催期間中は、約85名の方が来場 photo by stgk inc.

横浜コミュニティデザイン・ラボ:LOCAL GOOD YOKOHAMA@みなまき支局

まちづくりやソーシャルメディアに関する活動を行うNPOで、「LOCAL GOOD YOKOHAMA」を運営する横浜コミュニティデザイン・ラボでは、「LOCAL GOOD YOKOHAMA@みなまき支局」を開設しました。

横浜コミュニティデザイン・ラボの宮島真希子さんよるレビューでは、地域の方がもつ情報の豊かさについての指摘が。みなまきラボになってくる地域の方々は、まちの情報をそれぞれ持っています。そんな地域の「いいところ」は、同じ場所にあつまり話していくうちに次第に得られるもの。今回の活動を受け、「新たな情報提供手段」や「キーパーソンを連れてくる」ことを今後の課題としてあげられていました。
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LOCAL GOOD YOKOHAMA@みなまき支局 photo by 横浜コミュニティデザイン・ラボ

大学院都市イノベーション研究院・野原卓准教授:地域の魅力探し・魅力づくりワークショップ

横浜国立大学とフェリス女学院大学共同による「地域の魅力探し・魅力づくりワークショップ」を開催しました。これは、フェリス女学院のある緑園都市から南万騎が原駅前までのまちあるきを行い、みなまきラボでアイデアワークショップを実施。

大学院都市イノベーション研究院・野原卓准教授によるレビューでは、まずフェリス女学院の学生さんが描いた緑園都市のマップのスライドが。これが面白く、それらは駅から学校をつなぐ一本道でかなりさっぱりしたものでした。確かに、大学のあるまちは学生にあふれるイメージもありますが、実際、学生が通るのは駅から学校までの一直線。毎日通う駅でも、案外周りのことを知らないものです。

学生のアイディアの中には、この地域で多く見られる1階駐車場の戸建て住宅について、若者のフリースペースとしてレンタルし住宅にすむ高齢者とのコミュニケーションをつくるといった案なども。まちの課題を逆手に魅力と変えていくことは、これからのみなまきらしさづくりの大きな起爆剤になるのかもしれません。

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各運営パートナーによる5minuteレビュー photo by RuiIZUMIYAMA

ほかのまちを知る。西千葉HELLO GARDENから学ぶ「実験」を通して築く関係づくり

一通りのレビューが終わったあとは、頭をみなまきから少し離し、他のまちからも刺激を受ける時間へ。

今回は、ソトノバでも度々取材させていただいている西千葉・HELLO GARDENの西山芽衣さんをお招きし、その取り組みをお話しいただきました!

HELLO GARDENは、住宅街にある空き地を活用し、日々の暮らしを豊かに変えていく新しい暮らしの実験広場。

目の前にある選択肢から選んで自分たちの暮らしができていることに疑問を感じた西山さんがいきついたのは、選択肢にないものを自分たちで作れたら暮らしはもっと豊かになるのではないかということだったそうです。

どんな暮らしがいいのか?どうやったら作れるのか?まずは自分たちでやってみようと始めたのがHELLO GARDEN。野菜作りや遊びゴト、時には発電まで(!)、日々、豊かなくらしを自分たちでつくる実験を行っています。

最初は、空き地でせっせこと土をいじるふたりの女の子をまちの人は不思議そうにみていたようですが、そんな人たちを巻き込み、一緒に実験をすることで、次第にHELLO GARDENは地域の人のたまり場にもなってきたのだとか。

西山さんは、実験を振り返り、やってきた実験はいろいろあるけれど、すべてに共通していたことは、自分たちも楽しんでいたということであったと話します。

「新しい暮らしの実験」をキーワードに、それぞれの関心あることをうまく拾い上げ、主体側として巻き込むHELLO GARDENの取り組みは、今後、主体をさらに生み出し展開させてくべきみなまきでもヒントになることがたくさんありました!
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西千葉・HELLO GARDENより西山芽衣さんにお越しいただきました! photo by RuiIZUMIYAMA

一緒に考える。「みなまきラボ」次なるステップに向けた課題とヒント

最後は、会場のみなさんも交えてのトークセッション。さまざまな世代を巻き込んでいるのが印象的なHELLO GARDEN。会場からは、その巻き込み方にかんする秘訣があるのかといった質問が。

これに対しては、イベントごとにターゲット層を明確に変えたことと「give and take」の関係でいることを意識したと西山さんは話します。

このような場に出てくることが少ない学生に関しては、後輩などにも声をかけ、イベントの企画側や運営側にも巻き込んだり、SNSのツールなどが使えない高齢の方には、お手紙を書いて直接ポスティングをしたり、相手によって変える関係づくりに西山さんの想いが感じられます。

さて、「みなまきラボ」がオープンしてから2ヶ月。運営主体が一つの団体ではなく、複数の運営パートナーであらゆるラインナップでのイベントやワークショップが実現してきました。

「まずはやってみる」をひとつのキーワードに取り組んだ第1タームは、まちの人にいつもと違う景色を提供し、気づきを与えるきっかけとなりました。

一方で、みなまきラボの本当の主体である地域のひとをもっと、主体に巻き込んでいくことがこれからの課題。そんなヒントをHELLO GARDEN・西山さんのお話から得ることができました。

<みなまきラボ>

アクセス 相鉄いずみ野線南万騎が原駅より徒歩1分
所在地 神奈川県横浜市旭区柏町127 相鉄ライフ南まきが原内
facebook https://www.facebook.com/minamakilab/

<これまでの「ソトノバLOCAL@みなまきラボ」の記事>

みなまきラボとは?郊外住宅地の次世代を考える駅前拠点と駅前広場
https://sotonoba.place/sotonobalocalminamakilab_1

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Photo by Rui IZUMIYAMA

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