リバー・ウォーターフロント|水辺
レポート
ミズベリングジャパンレポート~最新水辺事情と今水辺が注目されるワケ~

行って来ました、ミズベリングジャパン!
昨年の「ミズベリングインスパイア・フォーラム2015」、「ミズベリング世界会議IN OSAKA」に続く大規模会議となった「ミズベリングジャパン」が3月3日渋谷ヒカリエホールで開催されました。 なんと、過去最高600人を超える全国各地のミズベリストが集結という、熱気に満ちた会場の様子を速報レポートよりも詳しくレポートします!
Contents
渋谷ヒカリエ9階に、1日限りの水辺が出現!?
今回会場となった渋谷ヒカリエホール、会場に入るなりブルーやホワイトのバルーンがそこら中にぷかぷか浮かび、そこはまるで水辺…いやもはや水中!?といった空間演出がなされていました。
そんな渋谷に現れた一日限りの水辺空間を見逃すわけにはいかないということで、ソトノバ部隊もブース出展をさせていただきました!水辺にこんな空間があったら、ピクニックしたい、くつろぎたい、会議もしたい…なんて思えるようなソトの居場所づくりを再現してきましたよ。会場には、青山ブックセンターによるブックストアから、extremisによるアウトドアファニチャーまで。こんな水辺があったら最高だよな、という空間がつくられていました。
ミズベリストに共通していたもの。それは夢を堂々と語り、チャレンジをすることだった。
山名清隆氏(ミズベリングプロデューサー)と田中里佳氏(国土交通省河川環境課課長補佐)の登場で始まったミズベリングジャパン。第1部は全国先進水辺動向プレゼンテーションということで、20枚のスライドを1枚あたり20秒使ってプレゼンテーションを行うPechaKucha方式で、今まさに水辺を舞台に活躍する4人のミズベリストによる「水辺の覚醒プレゼンテーション」です。
二子玉川スマートブリッジ構想 | 東浦亮典 東急電鉄株式会社 都市創造本部 開発事業部 事業計画部 統括部長 |
俺の福岡水上公園 | 花村武志 西日本鉄道株式会社 都市開発事業本部 企画開発部 課長 |
大胆突破大阪力 | 泉英明 一般社団法人水都大阪パートナーズ理事/有限会社ハートビートプラン代表取締役 |
ホテルはリバーサイド | 綿引孝仁 株式会社リビタ 地域活性化ホテル準備室企画担当 |
まずは東浦氏による東京・二子玉川のお話から。
二子玉川に人と自転車のための橋を渡したいと妄想を語ります。まだ、実現はしていないものの、多摩川を挟む世田谷区と川崎市はすでに包括協定を締結しているとのことで、今後の連携が期待されます。
続いて九州福岡からは花村氏による福岡水上公園のお話です。
やりたいことを次々とプロジェクト化し、実践に移すその勢いは圧巻で、そんな妄想の一つ全日本SUP選手権九州予選大会が7月17日に開催されるとのこと。
続いては大阪より泉氏のお話です。
今やイベントをイベントで終わらせない仕組みを構築する大阪は、大阪府・大阪市・経済界の3者による組織体系が全国のミズベリストからも一目置かれています。しかし、実は民間のゲリラ活動も活発だったそうで、そんな民間のゲリラ活動と行政とがタッグを組み、「攻める」、「支える」の関係で妄想を現実化し、さらには地に足就いた継続性あるものにしているとのことで、妄想を実現化するためのヒントが得られました。
そして最後は、東京にもどり綿引氏からのお話しです。リビタが今年の秋、清澄白河・隅田川沿いにオープンするリバーサイドホテルの川テラス設置に至るまでの苦労話をお話ししてくださいました。今や大阪・北浜テラスなど、川テラスは全国でも見られるものの建築基準法の運用は各自治体で異なり、それを突破する壁の高さも異なることを実体験からお話ししてくださいました。
そんな現場のプレイヤー4名から語られた最新水辺動向。彼らに共通していたものは、堂々と夢を語りそれに向かいチャレンジをすることでした。妄想という名のビジョンを描くことで、そのまちが目指す方向性を共有し仲間を増やしていくことが、水辺を、まちを盛り上げる最大の手法なのかもしれません。
インスパイアトークでわかった、今、水辺が盛り上がるワケ!
さて第2部では、辻田昌弘氏(東京大学公共政策大学院特任教授)、馬場正尊氏(公共R不動産・Open A代表)、金尾健司氏(国土交通省 水管理・国土保全局長)の3名によるインスパイアトーク。専門家、民間、行政という3つの角度からのクロストークというだけあり、全国各地の水辺が今、こんなにも盛り上がるワケが垣間見えるお話もありました。
そんなクロストークは辻田氏による「行政と民間の関係、それから行政のなかでも国と自治体の関係というのがすごく大きく変わりつつある気がするんですよね―――使いたい市民・企業、管理しなければいけない行政との対立構造が変わってきているがなにがおきているのか?」という投げかけから。これに対し馬場氏は、「今まではつくる人がつくり、それを誰かが使うというものであった。これからは使う人が妄想し、どうやってつくればそれがなんとかなるかを考え、後から計画するようになった。みんなが水辺の当事者になり、当事者意識をもってやっているから、苦労しながらもやっているみんなが楽しそうなんだよね」と話します。どうやら、できることから・小さなことからアクションし、楽しい空間を見せつけることで仲間=当事者を増やしていくことが盛り上がる水辺の共通事項のよう。
さらに金尾氏により提示された「3→10」というキーワード。そう、先日ソトノバでもニュースとして取り上げました、河川敷地の民間占用期間を3年から10年にするパブリックコメントが始まったというホットニュースです。
金尾氏は、「いろんな水辺の価値を皆さんに見出してもらい、賢く使っていただくというのが本来の姿なのだと思う。民間から見ると稼ぐというかもしれないが、我々からするといろんな価値を見出して活用してもらうということ」といいます。使う民間とそれを後押しする行政との良き相乗関係の構築こそ、あまり表には出てこない部分でありながら、水辺が盛り上がる根本の重要なワケなのです。
とはいえども、行政と民間とでギャップがあるのは事実。これからは民間と行政との間をコーディネートするつなぎ役や組織の必要性についても語られました。馬場氏は「民間の都合、行政の立場を翻訳し調整する立場が必要で、ミズベリングもこういうのに発展していくとよい」いいます。これからの水辺だけでなく公共空間の可能性は、民間と行政とのギャップを埋める翻訳係にありそうです。
ミズベリング4大文明!?ダジャレが効いているが、核心もついている!
そして第2部は堂薗俊多氏(国土交通省河川環境課河川環境保全調整官)によるエンディング。「ミズベリング的四大文明説」で幕を閉じました。ダジャレが効いているが、核心もついている四大文明説。水辺だけでなく、公共空間がこの説のもと変わっていくことが期待されます!
○イスダス文明
天気がいい日に川にイスを出す人が地得て川の風景を味わい愛でる文化が広がるという説。
○メタボがレア文明
川で運動するお父さんが増えてメタボ健康が減少しそのエリア全体の健康度が上がるという説。
○エイジプット文明
川の未来を考える人は若々しくなって地域の中で世代を超えた交流を拡げる中心になるという説。
○広画文明
公共空間を使った新しいタイプの公告や催事企画などが盛んになってビジネス化するという説。
最後は全国のミズベピープルが一堂に会し大交流
ミズベリングジャパン、最後はミズベピープルが一堂に会した大交流会「リングリングリングパーティ」です。やはりこういった交流会、この出会いをキッカケに、また全国で面白い取り組みが拡散されていくことが期待されます。
パーティのオープンマイクではソトノバ編集長・泉山もプレゼンをさせていただきました!
ソトノバ部隊もミズベリングの熱気をアクセルに、水辺だけでなくあらゆる「ソトの場」を盛り上げていかなくてはと確信した一日となりました!