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2/22締切:神戸・東遊園地から座具デザインのコンペティション ~日本らしい公園の過ごしかたを模索する~

東遊園地の社会実験「アーバンピクニック」のこれまで

神戸港の開港に合わせてつくられた外国人居留地。その東側の河川敷を利用して生まれた公園が東遊園地です。

150年の歴史をもつ日本でも最古の都市公園の一つであり、街の中心部に位置しながら、近年はそっけない土のグラウンドが広がり、大きなイベントが開催される時を除くと、あまり人が滞在しない閑散とした公園でした。

この東遊園地に日常的なにぎわいを取り戻すことを通して、都心全体の回遊性を高めることをめざして、2015年からはじまった社会実験がアーバンピクニックです。このソトノバでも記事になったことがありますが、芝生を敷設した周辺で、カフェやアウトドアライブラリー、様々な市民主導のプログラムを毎年開催してきました。

写真1市民楽団「市民楽団による演奏プログラム」 photo by 山脇和哉

イスはプレイスメイキングの主要ツール

このアーバンピクニックの隠れた主役がイスでした。

社会実験期間中、毎朝のプレイスメイキングはイスを芝生の上に展開するところからはじまりました。そうすると、イスに導かれるように散歩中の人びとが続々と芝生に足を踏み入れていきます。座ったり、カバンを置いたり、テーブル代わりに使ったりと、イスの使い方は驚くほどさまざま。イスを遊具のように使う子どもも数多く現れました。その様子を眺めつつ、一日の終わりには公園中に広がったイスをまた集めるのが日課となっていました。 ちなみにこのイスは、廃校になった湊山小学校という学校で使われていたイスを譲り受けてきたもの。中でも音楽室にあった低学年向けのイスが芝生とお似合いで、カメラを向ける方々をよく見かけました 。

写真2オカリナ「社会実験期間中のイスの使いかた」 photo by 村上豪英

ブライアントパークにとってのチェア

ニューヨークのブライアントパークは、かつて公園全体を大きくリニューアルしたときに、移動することができるスチール製のチェアを導入しました。自分が座りたいところに運んでいくことができるし、他のひととの距離感も調整できる。付近のオフィス街から公園に繰り出してくるニューヨーカーにぴったりのスマートなチェアによって、固定ベンチとは全く違った公園の過ごしかたができるようになり、チェアが並ぶ風景はブライアントパークに人が集まる原動力にもなりました。

写真3ブライアントパーク「ブライアントパークのイス」 photo by 村上豪英

将来の東遊園地で使う座具デザインとは?

東遊園地は、2021年のうちに大規模な改修工事に入り、2022年の秋に再び市民に開放される予定です。私たち一般社団法人リバブルシティイニシアティブは、2019年に開催されたPark-PFIのコンペを経て、カフェや多目的スペースからなる拠点施設を整備し、その運営に取り組むことが決まっています。

この公園のリニューアルオープンを見据え、私たちは新たな問いに直面することになりました。「将来の東遊園地で使う座具は、どんなものがよいのだろう。」

これまでのイスには、毎日の出し入れの際に運びにくく、重ねにくいという課題がありました。また大人がゆったりと座るには、少し小さい印象がありました。一方で、ブライアントパークのチェアでは背が高すぎて、日本人にとっては、せっかくの芝生との距離が遠いようにも感じました。また、座るだけならいいけれど、東遊園地でこれまで目にしてきた、多種多様なイスの使い方は難しそうです。 2020年の10月には、神戸芸術工科大学の学生さんたちに協力していただき、東遊園地らしい座りかたを考えるワークショップも開催しました。スタイロフォームの板材を組み合わせて、芝生や舗装部分、木陰など、公園内の様々なエリアごとに、大人から小学生まで、多くの方が気持ちのよい座りかたを模索してくれました。

ワークショップの模様はぜひこちらからご覧下さい 。

写真4ワークショップ「ワークショップの開催風景」 photo by 村上豪英

コンペの開催に向けて

このたび、私たち一般社団法人リバブルシティイニシアティブは、将来の東遊園地で利用する座具デザインを、コンペティションの形式で公募することになりました。建築やランドスケープ、家具デザイナーなど、多様な分野のプロフェッショナルに加えて、ずっと東遊園地でイスの使い方を眺めてきた私も審査の一翼を担います。このコンペティションを通して、日本らしい公園での過ごしかたを模索したいと考えています。

東遊園地は、150年前の開園から、居留外国人が運営に関わってきたユニークな歴史をもっています。また、これまでのアーバンピクニックを経て、多くの市民がこの社会実験に参加し、公園を育てる体験を共有してくれました。

今回の座具デザインの製作コンペティションを経て、また多くの方々が東遊園地の未来に関わってくださることを楽しみにしています。

写真5イスの展開「市民が支えるプレイスメイキング」 photo by 村上豪英

コンペティション概要

名称東遊園地の座具 製作コンペティション
主旨公園を楽しむための座具デザインを選びます。
最優秀賞に選ばれた座具デザインをもとにして、2022年にリニューアルする東遊園地で利用する座具を、実際に製作することを想定しています。
応募資格特にありません。
申込期限2021年2月12日(金)
応募期間2021年2月22日(月)の正午まで
参加費無料
主催一般社団法人リバブルシティイニシアティブ
協力神戸市
募集要項公式サイトよりダウンロードしてください。

テキスト:一般社団法人リバブルシティイニシアティブ 村上豪英

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