レポート:高架下にプロジェクションやってみた「ミズベリング×大手町川端緑道プレイスメイキング社会実験 日本橋川高架下映像照射実験カンファレンス」

先日ソトノバでご案内しました「ミズベリング×大手町川端緑道プレイスメイキング社会実験 日本橋川高架下映像照射実験カンファレンス」に参加してきましたので、レポートをお伝えします。
このイベントは、3/3(木)に実施されるミズベリングジャパンのプレイベントとして開催されるもので、先日のゲール・アーキテクツのディビッド・シム氏からの提案のひとつである「日本橋川の首都高高架下へのプロジェクションアート」を行いました。

これは、道路法や道路交通法等の法令を遵守しつつ、これまで活用されなかった首都高の橋脚部をライトアップすることで楽しい道路空間と⽔辺⾵景を生み出せるか検証する一日限りの社会実験となっています。

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クロストーク「パブリックススペースからプレイスメイキングが求められる時代へ」

はじめに、ミズベリング・プロジェクトの山名清隆氏とUR都市機構の田嶋靖夫氏によるクロストークが大手町フィナンシャルシティ1F アトリウムで行われ、予想を上回る来場でたくさんの立ち見の方々でアトリウムが溢れかえりました!

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まず、山名氏から世界の公共空間活用事例の紹介があり、「国内でいうと、大阪に浮かぶ巨大なアヒルちゃんやお台場の道路を使ったSLIDE THE CITYがある。フランスのパリでは、セーヌ川のほとりにビーチをつくり市民が自由にくつろげるようにする試み(パリ・プラージュ)がされている。パリではバカンスになると市民がパリの外へ遊びに行ってしまうので、パリの中でもバカンスが楽しめるようにと考えられたものだ。」とのこと。

続けて山名氏はこう言います。
「こういった事例はどうやって実現しているのか。誰が誰に許可をとっているのか。そもそもこういった取組みには許可が必要なことなのか。今回の社会実験はそういった部分も含めた大きなテーマを持っている。いま世界では市民が主体的に公共空間をより良くしていくことがムーブメントになっており、東京にもその波が来ている。人口が減少し「縮減する時代」となった現代において、パブリックスペースというハードの整備よりもプレイスメイキングというソフトの取組みがより一層求められているのではないだろうか。」

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次に田嶋氏から今回の実施の経緯について説明があり、「大手町川端緑道やその周辺の公開空地は比較的ハイグレードなハード整備をしてある。にも関わらず、ビルの北側だったり首都高が走っていたりといったことで、現在、上手く利用されておらず歩行者も少ない状況にある。UR都市機構としては、その状況をソフト面から改善していきたいという考えがあり、今回ゲール・アーキテクツとコラボして社会実験を行うことにした。

ゲール・アーキテクツは世界的に著名な公共空間活用の研究組織であり、ニューヨークのタイムズスクエアでの実績が有名である。ゲール・アーキテクツのもつ「都市に効率性よりも快適性を求めていく」という視点をもとに、今回のプレイスメイキングの社会実験が企画された。」とのこと。
続けて田嶋氏はこう言います。

「今回の社会実験は2ヶ月前のゲール・アーキテクツからの提案を実現化したものである。首都高を撤去する等の大掛かりな整備は多くの時間と費用がかかり、なかなかうまくいかないが、今回の社会実験のように、首都高の橋脚部に光を当てるといった小さなことは簡単にできる。そうした小さな積み重ねによって徐々に人は集まってくるしより豊かな空間の常設化の道も開かれてくる。」

田嶋氏の考えでは、日常管理をしている歩専道マネジメントとも協力し、 近い将来、この緑道にキオスクやテーブル、イスを常設化したいとのこと。今後の動向がますます楽しみです!

大手町の緑道の上に大人のお洒落空間が出現!

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クロストークが終わり、いよいよ社会実験の実施場所である大手町川端緑道へ。そこにはなんとDJブースや葉山の一色海岸の伝説的な海の家、UMIGOYAがプロデュースしたグランピング(GLAMOUROUS+キャンピング)のような快適空間、そしてプロジェクションアートが待っていました。

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ハウス系のミュージックに気の利いた装飾の数々。そこに落ち着きとエロス(?)を感じるプロジェクションアートが首都高に照射され、なんともお洒落で大人な雰囲気!これが緑道の上だとは思えませんね。。。

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今回プロジェクションアートを担当した中村敬氏はこう説明しました。

「これは最近流行りのプロジェクションマッピングではなくプロジェクションアート。プロジェクションマッピングと異なり、3,000ルクス程度の一般的なプロジェクターを使っている。誰でもできるわけだはないがコツさえ掴めばできるようになる。」

照射している内容は「日本の四季」をイメージしたもの。
この緑道には、もともと首都高へのライティングをデザインされた照明設備が 設置されており、首都高の桁の側面や、水面の揺らめきを首都高の橋脚に反射させて空間を演出する仕組も。
これらとも相まって、今後の可能性を感じることがで来た照射実験になりました。

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社会実験の先にあるものとは!?

最後に山名氏と田嶋氏からこの社会実験の先についてお話がありました。
「この取組みを夏にやって「大手町の夏祭り」をやっていきたい。ビアガーデンやクラブができたら楽しいかも。どんどんアイデアが湧いてきて良い社会実験となった。」と山名氏。
「こうした社会実験を通じて、関係各所との合意形成が進めば嬉しい。」と田嶋氏。
このような首都高の高架下での照射実験は、おそらく今回が日本初とのこと。大手町でのプレイスメイキングがますます楽しみになる、これからの可能性を大いに感じる社会実験となりました。

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なお、この場所は国家戦略特区による道路占用特例(国家戦略道路占用事業)を受けているエリア。歩行者専用道を活用しているため、しっかりと交通安全のための警備がされていました。

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「ミズベリング×大手町川端緑道プレイスメイキング社会実験 日本橋川高架下映像照射実験カンファレンス」

開催⽇時:2016 年2⽉24⽇(⽔)17 時~18 時
開催場所:⼤⼿町川端緑道 (東京都千代⽥区⼤⼿町1-9-5,地先)
集合場所:⼤⼿町フィナンシャルシティ 1F アトリウム
開催内容:クロストーク、⾸都⾼への映像照射実験
主催:ミズベリング・プロジェクト事務局、⼀般社団法⼈ ⼤⼿町歩専道マネジメント、UR都市機構
共催:国⼟交通省
協⼒:⾸都⾼速道路株式会社

all of Photo by Tsubasa ENDO

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遠藤 翼

遠藤 翼

柏の葉アーバンデザインセンター[UDCK] ディレクター/栃木県出身/自由奔放な家族と自然に囲まれて育つ。大学にて建築学・都市計画を専攻し漁村の空間やコミュニティについて研究。前職では住民参加のまちづくりや公共空間活用を支援、現在はUDCKにて施設企画・地域連携を担当。休日はハンモックとSUPを持ち歩いて、公園や水辺の可能性について模索中(チームメンバー絶賛募集中!)。