地場の「つくり手」をつなぐ空間づくりとは?「にわのわ アート&クラフトフェア」レポート

近頃、まちなかのソトでよく見かけるアートフェアやクラフトフェア。

みなさんは、足を運ばれたことはありますか?

賑やかな雰囲気とかわいらしい雑貨の集まっている場所には、ついつい立ち寄りたくなってしまいますよね。

私も先日、千葉県佐倉市で行われていた「にわのわ アート&クラフトフェア・ちば」(以下、にわのわ)のイベントに行ってきました!会場の佐倉城址公園には、小さい子を連れた親子連れやおしゃれに身を包んだシニア世代の方たちが多く集まり、約13,000㎡の会場はとてもにぎわっていました。

そんな「にわのわ」は、2012年から毎年開催され、今年で6回目を迎えました。そんな2017年の「にわのわ」の様子や魅力をレポートしていきたいと思います。

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にわのわ会場の様子

千葉の「つくり手」と「つかい手」をつなぐ輪づくり

「にわのわ」は、千葉県という土地に関わりある「つくり手」を、もっと多くの「つかい手」に知ってもらいたいという想いからスタートしました。2012年の開催当初は、「DIC川村記念美術館」という施設内を会場としていましたが、4回目の2015年からは規模を拡大し、「佐倉城址公園」で野外開催となりました。

今年は、200名を超えるアーティストやクラフト作家からの応募があり、その中から選ばれた98組と推薦作家を加えた6組を加えた計104組がブースを持ち、展示・販売をしていました。並ぶ展示物や作品は、どれも色・形の違う一点もので、心がウキウキして仕方がありません!

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一点ものの思いの込められた品物がブースに立ち並びます

親も子も楽しめる、芝生の広がる公園という場所の大切さ

今回「にわのわ」の会場となった佐倉城址公園は、公園全体に芝生を持ち、木々に囲まれた安心感のある公園でした。そんな会場内は、木々にフラッグやビーズのガーランドで飾りつけされていたり、アート&クラフトフェスらしいお手製の看板が飾られていたりと、いつもの公園とは少し違った表情を作り出していました。

私は、会場内に入るやいなや、ビックリ。そこには会場のスペース脇にレジャーシートを広げて、ピクニックを楽しんでいるたくさんの親子が会場内を使いこなしていたのです!

普段、このような野外イベントに行くと、飲食ブースの近くに主催者側が何かしらのイートインスペース(飲食)を設けるものです。しかし、ここでは「つかい手」自身が飲食スペースのような場所をつくり、イベントを楽しんでいました。「にわのわ」では、このようなアクティビティが当たり前になっているようです。

緑の生い茂った芝生の上で、気持ちよさそうに遊ぶ子供たちと、それを微笑ましく見ながら、「にわのわ」の飲食ブースで買ったであろう、おいしそうなごはんをレジャーシートの上に並べて笑いあっている家族を見て、私はとても心が温かくなりました。

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門をくぐると、いきなりこの風景!参加者は、レジャーシートを持参して楽しんでいました!

ファーニチャーは借り物?空間づくりの大切な要素

販売スペースに向かいうと、陶器やガラス、木工、金属、染織、とさまざまなクラフト品のブースが立ち並んでいました。

そこで、目を引いたのは、デザインが効いた色・形さまざまなテント。出店者のみんながみんがテントを所有しているわけではないはずなのに、どこからテントがやって来たのか不思議になりました。

運営者の方に聞いてみると、

テントを持っていない出店者の方の多くは、運営側が「ダスキンレントオール」から借りている

とのことでした。

ダスキンレントオールとは、クリーンサービスで有名なダスキンが行っているレンタル事業のひとつです。「レンタルを通じて、環境にやさしい価値のある豊かな暮らしの提案」を理念に地域住民や自治体、事業所などに貸し出しをおこなっています。

最近のイベントで重要視されていることの中に、会場のデザインはよく注目されています。若い世代は、twitterやInstagramなどのSNSツールを使って、自己を発信することが当たり前にもなってきました。そんなイベントの空間づくりとして、手作りのできない部分は、にわのわのようにおしゃれなものをレンタルという形を使ってみるのもいいですね。

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立ち並ぶテントは、色・形さまざま!

きっかけは自己紹介から。「つくり手」とつなぐちょっとした工夫

にわのわでは、「つかい手」がアーティストやクラフト作家という「つくり手」とコミュニケーションをとるきっかけとして、各ブースのテントに自己紹介シートをつけていました。そうすることで、直に向き合うことのできる場づくりをつくりだしているそうです。

自己紹介シートには、千葉とのゆかりを「つくり手」自身が書き込んでいます。販売ブース内を覗いてみると、その自己紹介シートから話が派生している様子をよく見かけました。

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実際の自己紹介シート。それぞれ千葉の思い出を書き綴っていました

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出店者のガラス作家 gla_gla 高臣大介さん。北海道を中心に活動していますが、千葉県出身という関係から推薦作家の枠で今回、初出店。

今回は、にわのわの様子や魅力についてお伝えしてきました。

にわのわの成功の秘訣は、「つかい手」のターゲットだった親子にとって居心地のいい芝生のある公園だったこと、「つくり手」にとっても販売しやすいブースを持てたこと、そして、そんな「つくり手」と「つかい手」をつなぐ工夫などを、主催者側がとてもよく配慮していたことだったのではないかと思います。

今まで書いてきた様子や魅力の他にも、企画としてこのイベントだけの小型印がもらえる「にわのわ郵便局」が出没したり、展示・販売ブースだけでなく参加者の親子そろってアートに触れられるワークショップがあったり、イベントスタッフのTシャツのイラストは、サポートメンバーの手作りであったりするなど、「にわのわ」には、たくさんの楽しめるストーリーが詰め込まれているイベントでした。

さあ、もうすぐ夏が始まります!アートやクラフトフェアのイベントもたくさん開催されることでしょう。これからもいろんなソトのイベントに足を運び、それぞれの様子や魅力を伝えていこうと思います!

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2日間限定のにわのわ郵便局が出現!この場所から、特別な小型印がついた手紙が送れます!

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にわのわ会場内では、ワークショップもたくさん行われていました!

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にわのわスタッフがTシャツをメイキングしている様子。Hello Gardenを手掛ける株式会社マイキーがサポートしています! Photo by にわのわ

all of Photos by Suzuna MIKURINO

イベント名: にわのわアート&クラフトフェア・チバ
日時: 2017年6月3日(土)、4日(日)
入場料: 300円
場所: 佐倉城址公園
企画・運営: にわのわアート&クラフト・チバ実行委員会
HP : http://niwanowa.info/
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三栗野鈴菜

三栗野鈴菜

千葉大学工学部建築学科(在学中)。地元の福岡県久留米市で、久留米のまちづくり活動に参加しながら、以前の出身校・有明高専在学時には八女福島地区の歴史的市街地における近隣交流に着目し、研究を行う。ヒトやコトがウチやソトのまじりあいによってにぎわいが生まれる空間に好意を持ち、そんな空間を探し求めている。学生ならではの視線を大事にしながら、今アツいオープンスペースについて学習中。