常設目指す歩行者天国でパブリックアートを満喫! ロンドンの冬を彩る光の祭典「リュミエール・ロンドン 2018」

日本でも冬の風物詩となったイルミネーション。筆者が暮らすロンドンは、クリスマスイルミネーションの時期になると、いつも以上に多くの観光客で賑わいます。そのイルミネーションも終わりを告げた1月、ロンドンの街が再び光で彩られました!

この記事では、2018年1月18日(木)〜21(日)にロンドン中心部で開催された光の祭典「Lumiere London 2018(リュミエール・ロンドン 2018)」の様子をお伝えします。

英国各地を彩るアートイベント「リュミエール」

パブリックアートイベントの運営においてイギリスを代表する団体“Artichoke”によるプロデュースにより、2009年イングランド北東部・ダラム(Durham)にて開催された「リュミエール・ダラム 2009(Lumiere Durham 2009)」が始まり。ダラムのほか、これまでに北アイルランド・ロンドンデリー(Londonderry)でも開催しています。

ロンドンでは2016年に初めて開催し、今回で2回目。ロンドンの中心地にある40もの場所(ストリート、建物、パブリックスペース)が、4日間にわたってイギリス、そして海外のアーティストによる作品で彩られました。入場無料です。

会場はロンドン中心部

リュミエール・ロンドン 2018の会場は、キングス・クロス(King’s Cross)、フィッツロビア(Fitzrovia)、ウエスト・エンド(West End)、メイフェア(Mayfair)、ウエストミンスター&ヴィクトリア(Westminster and Victoria)、サウス・バンク&ウォータールー(South Bank and Waterloo)といったロンドン中心部6つのエリア。

筆者の通うUniversity College London(UCL)は、リュミエールが開催されたエリアのど真ん中に位置しているのですが、大学周辺の道路は数週間前から交通規制の案内が。

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Photo by Ai SUZUKI

それでは、リュミエールでのインスタレーションの一部をご紹介して参りましょう。

“Origin of the World Bubble 2018”
歩行者天国の常設化計画が佳境に入っているオックスフォード・ストリート(Oxford Street)、そして、オックスフォード・ストリートと並んでショッピングストリートとして知られているリージェント・ストリート(Regent Street)。その2つのストリートが交わる場所・オックスフォード・サーカス(Oxford Circus)の真上に大きな球体が!

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Photo by Ai SUZUKI

作者であるフランス人アーティストMiguel Chevailerさんは、見る人々に、だまし絵の一種であるオプ・アートや1970年代のサイケデリック・アートを連想させる、鮮やかな色彩を楽しんでもらうことを目的にデザインしたそうです。

“The Plug and Bulbs”
オックスフォード・サーカスから歩いて5分。リージェント・ストリートの東側にあるカーナビー・ストリート(Carnaby Street)の空中に浮かんだ電球は、時間とともに様々な色に変化していきました。

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Photo by Ai SUZUKI

“Frictions”
ドイツ人建築家Holger MaderさんとHeike Wiermannさんによる作品。リージェント・ストリートにある建物の壁面を、光によるジオメトリック・アートで彩りました。

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Photo by Ai SUZUKI

“Love Motion”
ピカデリー(Piccadilly)に位置するイギリス最古の美術学校・王立芸術院(Royal Academy of Arts)でのインスタレーション。「冷たく寒い夜にbig hugを!」というテーマのもと、この日のために準備したサウンドトラックとともに、切り絵で制作したカップルがダンスをするアニメーションを映し出しました。

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Photo by Ai SUZUKI

市長も推進する歩行者天国

今回のリュミエールは、ロンドン中心部の主要道路の一部を歩行者天国にして開催されました。なかでもリージェント・ストリートはとりわけ多くの人々であふれていました。

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Photo by Ai SUZUKI

光る傘でダンス・パフォーマンスを披露する集団も。

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Photo by Ai SUZUKI

予想通りの人ごみでしたが、光とアートに包まれた冬のロンドンを楽しむことができました。

残念だったのは、ストリートに食べ物や飲み物を販売しているフードトラックなどがなかったことです。この日の夜は気温0度(!)で、ストリート沿いのカフェやパブは、冷えた体を温めようとする人で大混雑。フードトラックで買ったホットワインやホットチョコレートを飲みながらストリートを歩けたら、もっと素敵だったかなと思いました。

ロンドン中心部のストリートは、これまでもイベントに際して、一時的な歩行者天国を実施してきました。そして現在、ロンドンを横断する新しいクロスレールであるエリザベス線(Elizabeth line)の開通予定である今年12月末に合わせ、オックスフォード・ストリートの大部分を歩行者天国とする計画が進んでいます。

自転車の走行は禁止となり、周辺に自転車専用レーンやタクシー乗場の設置が検討されているほか、ストリートファニチャーの見直しも進められる予定です。具体的には、50mごとに(できればもっと短い間隔で)ベンチを設置する、パブリックアートの空間をつくるといったものです。

ロンドン市長のSadiq Khanさんは、「この計画は、世界で最も素晴らしいパブリックスペースをつくり上げることで、ロンドン市民、ビジネスマン、買い物客、すべての人にとって、きれいで安全な地域を実現するものである」と話しています。

オックスフォード・ストリート歩行者天国化の具体的なプランは、ロンドン交通局(Transport for London, TfL)のウェブサイトで紹介されています。ぜひ読んでみてください!

Have your say on the transformation of Oxford Street

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リュミエール・ロンドン 2018(Lumiere London 2018)

日時 2018年1月18日(木)〜21日(日)17:30〜22:30
会場 キングス・クロス(King’s Cross)、フィッツロビア(Fitzrovia)、ウエスト・エンド(West End)、メイフェア(Mayfair)、ウエストミンスター&ヴィクトリア(Westminster and Victoria)、サウス・バンク&ウォータールー(South Bank and Waterloo)
公式ホームページ

参考URL
Have your say on the transformation of Oxford Street
Lumiere Durham 2009
Lumiere London
Lumiere London 2018
Oxford Street could become ‘traffic-free boulevard’ next year

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鈴木 あい

鈴木 あい

University College London (UCL), Department of Security and Crime Science 博士課程在学中。Cardiff University修士課程修了。専門は、犯罪学(criminology)、犯罪科学(crime science)。関心分野は、交番制度をはじめとした日本における安全安心まちづくり。