池袋GREEN BLVD MARKETの路上活用サイドストーリー!路上のピザ屋さんから感じたこと

池袋の大通りに現れたピザ屋さん!

豊島区池袋。日本でも有数のターミナル駅を有するこの街で、路上を面白くする取組みが進められています。

その名も「池袋駅東口グリーン大通りオープンカフェ社会実験」。すでに大手メディア日経新聞公共R不動産に取り上げられ、公共空間業界(?)では有名な取組みとなっています。

今回取り上げるのは、その取組みの一環で過去に2回開催しているマーケットイベントGREEN BLVD MARKETに皆勤賞で出店している地元池袋のピザ屋さんのお話です。

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路上なのに窯焼きが食べられる?!

「窯で焼いた熱々のピザありますよーーー!!!」
数あるGREEN BLVD MARKETの店舗の中でひときわ目立つ呼び込みをしているピザ屋さん。
ですが、肝心の窯はどこにも見当たりません(路上なので当然ですが)。

一体どういうことなのか。
とりあえず注文してみると・・・店員さんは何処かへ電話し、自転車で消え去ってしまいました。

そして数分後、猛スピードで戻ってきた店員さんの手にはなんと熱々のピザが!実はこのピザ屋さん、グリーン大通りにほど近い東通りに本店があり、そこの特製大火力の窯で熱々のピザが焼き上げてきたのでした!

店員さんは注文が入る度に本店に電話しピザを焼いてもらい、それを自転車で取りに行くという何とも人力なデリバリーをすることで「窯で焼いた熱々のピザ」を路上で実現しているのでした。

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路上の制約とピザ屋さんの街への熱い想い!

それにしてもなぜこんな大変なことをしているのでしょうか。
実はグリーン大通りは元々普通の道路であるため、大火力の窯を稼働させるような電源設備は付いておらず、また、路上での取組みのため交通安全・防災・食品衛生上の問題からその場での本格的な火気使用や調理は難しいという背景があるから。

しかし、ピザ屋さんの「どうしても熱々出来立てのピザを気持ちの良い街なかで味わってもらいたい」という熱い想いが「路上店舗なのに自転車デリバリー」という画期的な方法が生み出し、奇跡の「路上窯焼きピザ」を実現させたのでした。

【A】PIZZA(エーピッツァ)店長の平井孝夫さん

【A】PIZZA(エーピッツァ)店主の平井孝夫さん

ピザ屋さんから学ぶ魅力的な路上空間をつくっていくために必要なこと!

今、全国各地の路上で様々な取組みが同時多発的に進められており、徐々に魅力的な空間も増えてきています。
しかし一方で、元々ただの道路であることから各種設備に不足があったり、過去の慣習に基づく制約があったりと、思うような空間づくりができず頭を抱えているエリアもあるようです。

今回このピザ屋さんの一コマを見て感じたことは、いかに現状の制約を楽しみながら実現可能性の幅を広げていけるかが魅力的な路上空間づくりには必要だということ。

そして、運営事務局だけでなく、出店者さん含むプレイヤー一人ひとりが街への熱い想いを持って、発想転換し、実践し、小さな取組みを積み重ねていくことが、これからの路上空間づくりに求められているのではないでしょうか。

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遠藤 翼

遠藤 翼

柏の葉アーバンデザインセンター[UDCK] ディレクター/栃木県出身/自由奔放な家族と自然に囲まれて育つ。大学にて建築学・都市計画を専攻し漁村の空間やコミュニティについて研究。前職では住民参加のまちづくりや公共空間活用を支援、現在はUDCKにて施設企画・地域連携を担当。休日はハンモックとSUPを持ち歩いて、公園や水辺の可能性について模索中(チームメンバー絶賛募集中!)。