水辺を堪能し広がるアイデア! 「イーストベイ東京を面白がる会 vol.2」レポート

江東区の水辺エリア通称「イーストベイ東京」。エリアの資源である水辺をきっかけに、まちの魅力向上を図ろうと今年からミズベリング・プロジェクト「ミズベリング@イーストベイTOKYO」が立ち上がりました。

そして、このイーストベイTOKYOでのミズベリング全体会議の開催を目指し、7月からはイーストベイエリアをキャラバンしながら水辺の将来をディスカッションする「イーストベイ東京を面白がる会」がスタートしています。

1回目の豊洲エリアでの開催に続き、2回目開催の舞台となったのは、かつて小名木川の水運から物流拠点として発展してきた砂町・大島エリア。今回は、カヌー、小型船ガレオン、自転車といった水辺を楽しむコンテンツでのツアーも組み込まれ、一層アイデアも膨らみ盛り上がりを見せました。会の途中には、強力なサポーターからの激励も!? 

筆者も自転車コースに交じって水辺を堪能してきましたので、イーストベイ東京の魅力をお伝えしながら、当日のイベントの様子をレポートします。

島ごとの個性を生かす「東京イーストベイ構想」

そもそも「イーストベイ」というこの言葉、初めて耳にする人も多いのではないでしょうか。イーストベイとは、墨田川より東側に位置する江東区のベイエリアで、水門の内側の運河と川に囲まれた一帯をさします。そう、既に気が付いた人もいるかもしれませんが「江東」を逆さにして、英語に直すと「イーストベイ」!

このエリアのすぐ西側・墨田川を軸にした浅草や築地などでは、現在、オリンピックに向け水辺活用が盛んであるのに対し、イーストベイは空白地帯。2020年を契機に機能更新やアクティビティをつなぐ必要があるのではないかと、このエリアに拠点を構える竹中工務店、物林、芝浦工業大学、NPO法人江東区の水辺に親しむ会などの地元組織が中心となり、地域ブランディング推進のための「東京イーストベイ構想」を打ち出しました。

倉庫などの既存ストックが残るエリアからオリパラ会場として開発が進むエリアまで、島ごとに異なる個性をもつイーストベイ。エリアを8つにゾーニングし、リノベーションや舟運・自転車などの新交通網といった水辺ならではの資源を生かしたまちづくりを目指し、水辺の将来のアイデアを出すための検討を進めています。

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水門の内側の運河と川に囲まれた臨海部が通称イーストベイエリアです(資料提供:ミズベリング@イーストベイTOKYO)

電動自転車でラクラク水辺ラン

今回は、小型船ガレオン、カヌー、自転車の3チームに分かれ、水辺をツアーしてからブレストを行うという贅沢なプログラム。筆者も自転車チームに交じり、イーストベイの水辺に触れてきました!

自転車コースが今回利用したのは、東京ベイエリアで展開するコミュニティサイクル・電動アシスト付き自転車です。しかも埋立地ということもあり、坂がほとんどないエリアなので自転車でも疲れることなく散策ができお薦めです。会場となった小名木川クローバー橋と交差する横十間川親水公園から木場公園を抜け、門前仲町界隈から清澄白河のほうまで1時間ほどのサイクリングで水辺を堪能しました。

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小型船ガレオンチームは川のエレベーターともいえる扇橋閘門も体験。水位の異なる川も閘門が人工的に水位を調整してくれます。しぶきもかかりスリリング満載! Photo by ミズベリング@イーストベイ東京

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カヌーチームは、なんと言っても水との距離が近いのが魅力です! Photo by ミズベリング@イーストベイ東京

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自転車チーム。横十間川親水公園は、水辺アトラクションが多様で、思い思いに水辺と触れ合えるのが魅力的! Photo by ミズベリング@イーストベイ東京

面白がりながら水辺を“自分ごと”に

それぞれの水辺ツアーを終え、後半の「イーストベイ東京を面白がる会」の会場である小名木川クローバー橋に集合。今回の会場は、橋の上という水辺に吹く風をリアルに感じられる最高の立地です。

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水辺ツアーでひと汗かいた参加者たち。まずは砂町銀座82年の老舗「銀座ホール」の限定スペシャル弁当で腹ごしらえ! Photo by Shihona ARAI

「ミズベリング@イーストベイTOKYO」の分科会は、オモシロガリストの唐品知弘さんが仕掛ける「○○を面白がる会」とタッグを組み検討を進めています。

「○○を面白がる会」とは、難しい課題に対して、自分ごととしてとらえ、今までの慣例や常識にとらわれず、これからはこうだったらいいというアイデアを参加者でブレストする会。まずは自らが水辺を面白がり、アイデアもどんどん出し合いブレイクダウンさせていくことで、実現できることはあるのではないかと唐品さんは話します。

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「○○を面白がる会」を主催する唐品知弘さん Photo by Shihona ARAI

それぞれに水辺を体験してきた参加者をシャッフルし、4つのテーブルに分かれ、イーストベイでこんなことがしたいというアイデアを出し合いました。各テーブルに1冊ずつ配布されたノートにアイデアを書き出していきます。

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1アイデア1枚のルールでどんどん書き出していきます! Photo by Shihona ARAI

各グループでブレストした後は、アイデアをシェア!

最初のグループは、「川へのバンジージャンプ」や「本格的アスレチック」などアトラクション的なものから、「鉄橋写真集」、「水辺BBQ」、「女子受けする釣り堀」、「水辺ヨガ」などなど…すぐにも実現できそうなアイデアまで。既にある資源も、見せ方を少し変えるだけでさらに魅力的な場所へとする資源に変えることができるのではないかと考えさせてくれるようなアイデアでした。

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アイデアノートには次から次へとたくさんのアイデアが!Photo by Shihona ARAI

2つ目のグループが最初に挙げたのは、「川のクリーン化」。実際はきれいな川も、足を運んだことがない人にとっては印象が異なることも。人を呼び込むためにもまずはきれいにするところからではと話します。その他にもこのグループは、「水辺のマルシェ」や「水上バス」などを挙げており、実際に水辺に触れたからこそ味わえた水上の気持ちよさを最大限に楽しめるようなアイデアの数々でした。

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まずは水辺のクリーン化。これこそ水辺を楽しむために一番重要なことなのかも! Photo by Shihona ARAI

3つ目のチームは、「橋の上に建物」や「橋の下をおしゃれに住む」といったハード整備を伴うものや「橋の上からスライダー」、「飛び込みOKエリアをつくる」、「水を固めて川の上を歩く」など壮大なアイデアが目立ちました。

かっこいいライフジャケットをつくってみることなど、まずは川に入るのを当たり前にしていくことを入り口にすれば、何か変わるのではと唐品さんは助言します。

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イラスト満載のアイデアノートはイメージも膨らみワクワクします! Photo by Shihona ARAI

そして最後のグループからは、「河辺を競歩オリパラ会場」、「レンタカヌー」、「水位の段差を活用した閘門アトラクション」「河辺一体をサスケ会場」などスポーツ系のアイデアがたくさん出されました。直線的に続く運河が特徴のイーストベイだからこそのアイデアであったことが印象的でした。

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アイデアを書き出したノートをもって、シェア!プレゼンにも熱が入ります! Photo by ミズベリング@イーストベイ東京

江東区長も飛び入り参加!? みんなでアイデアを出し合えば新しいことも実現できる!

盛り上がるディスカッション。その会場の熱気を感じ、急遽のサプライズで登場したのは、江東区長の山﨑孝明さん! 各グループのアイデアを受けて、激励のコメントをいただきました。

「知恵を出してみんなでアイデアを出し合えば、新しいことができるのだと思う。できるかどうかはやってみなきゃわからない。挑戦しなければ前には進まない」と大きな後押し!

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急遽、激励を送ってくださった山﨑孝明区長。ゲートブリッジができた当初、山崎区長もバンジージャンプができないかと検討したことがあったのだとか!! Photo by ミズベリング@イーストベイ東京

水辺の体験からアイデア出しまで、あっという間の3時間。イーストベイの未来に期待ができる濃厚な時間となりました。山崎区長からの大きな後押しも入り、今日のアイデアをブレイクダウンさせながら少しずつ実現していくのではと、これからのイーストベイが楽しみです!

「イーストベイを面白がる会」のキャラバンは今後も続くということなので、さらに広がるアイデアにも注目です!

イーストベイ東京を面白がる会 Vol.2 砂町・大島編 概要

開催日時: 2017年9月24日(日)
10:30〜13:45
会場: 江東区水彩フェスタ会場内 クローバー橋会場
主催: ミズベリング@イーストベイTOKYO・ ◯◯を面白がる会

ミズベリング@イーストベイ東京の最新情報はコチラから

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荒井 詩穂那

荒井 詩穂那

ソトノバ副編集長/(株)首都圏総合計画研究所研究員/NPO法人・ハマのトウダイパークキャラバン実行委員会メンバー  神奈川県横浜市出身。行動派。現場派。学生時代は、近代における東京・大阪・横浜の公園計画や小広場空間の採用について研究。現在は、都市計画コンサルタントとして働く傍ら、休みの日には地元横浜で、公園等の活用プロジェクトを実施。